Schlechter Trost Fünf Goethe-Lieder |
みじめな慰め 5つのゲーテの歌曲 |
Mitternachts weint' und schluchzt' ich, Weil ich dein entbehrte. Da kamen Nachtgespenster Und ich schämte mich. »Nachtgespenster«,sagt' ich, »Schluchzend und weinend Findet ihr mich,dem ihr sonst Schlafendem vorüberzogt. Große Güter vermiss' ich. Denkt nicht schlimmer von mir, Den ihr sonst weise nanntet, Großes Übel betrifft ihn!« -- Und die Nachtgespenster Mit langen Gesichtern Zogen vorbei, Ob ich weise oder törig Völlig unbekümmert. |
真夜中に泣き しゃくりあげていたのだ 私は あなたがそこにいなかったから そこに夜の幽霊どもがやってきて 私は恥ずかしかった 「夜の幽霊たちよ」私は言う 「しゃくりあげて泣いてるのを 君たちは見たね いつもなら君たちは 眠ってるそばをただ通り過ぎるだけなんだが 大切な宝物を 私はなくしてしまったんだ 私のことを悪くは思わないで欲しい 昔君たちが賢者と呼んでいたこの私を 大きな災いに見舞われているのだから!」 - すると夜の幽霊どもは 浮かない顔をして 通り過ぎて行ってしまった 私が賢かろうが阿呆だろうが 全くどうでもよいといった様子で |
西東詩集の中の「愛の書」の中にある詩です。さすがブゾーニが選ぶだけあるスパイスの効いたユニークな詩ですけれども、音楽の方は比較的地味でさほどのインパクトは感じませんでした。いや他のゲーテ歌曲が強烈過ぎるというのもあるのでしょうけれども。
( 2015.12.30 藤井宏行 )