Cupido,loser Knabe Op.33-4 Sechs Lieder |
キューピッド いたずらでわがままな少年め 6つの歌曲 |
Cupido,loser,eigensinniger Knabe! Du batst mich um Quartier auf einige Stunden. Wie viele Tag und Nächte bist du geblieben! Und bist nun herrisch und Meister im Hause geworden! Von meinem breiten Lager bin ich vertrieben; Nun sitz ich an der Erde,Nächte gequälet; Dein Mutwill schüret Flamm auf Flamme des Herdes, Verbrennet den Vorrat des Winters und senget mich Armen. Du hast mir mein Geräte verstellt und verschoben; Ich such und bin wie blind und irre geworden. Du lärmst so ungeschickt; ich fürchte,das Seelchen Entflieht,um dir zu entfliehn,und räumet die Hütte. |
キューピッド いたずらでわがままな少年め! お前は私に求めて来た 宿をちょっとだけ借りたいと なんと多くの昼と夜 お前は居座ってるんだ! 今じゃ偉そうなこの家のご主人様になってしまったじゃないか! 自分の広いベッドから 私は追い出され 今じゃ地面に座ってる 夜通し苦しみながら お前の悪戯は 暖炉の火に火を掻き立てて 冬の蓄えを燃やし 私の腕を焼き焦がす お前は私の持ち物を滅茶苦茶に散らかして 私は探し回ることになる まるで目が見えなくなり 正気を失ったようになって お前はとてもきごちなく騒ぐので私は怯え この魂は 逃げるのだ お前のもとから逃げ出し 小屋から飛び出すのだ |
ゲーテの詩によるジングシュピール(歌物語)「ベラ荘のクラウディーネ Claudine von Villa Bella」の中の歌。もともとはゲーテの盟友でもあるライヒャルトの1799の作品でした。その後もシューベルトなどがこの中の詞に曲をつけていますが、ここではフランツが愛らしい詞を選んで味わいのある歌にしています。
( 2015.12.15 藤井宏行 )