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Dans la Nymphée   Op.106  
  Le jardin clos
ニンフの神殿に  
     閉ざされた庭

詩: ヴァン・レルベルグ (Charles van Lerberghe,1861-1907) ベルギー
    Entrevisions - 1. Jeux et Songes 12 Dans la Nymphée

曲: フォーレ (Gabriel Fauré,1845-1924) フランス   歌詞言語: フランス語


Quoique tes yeux ne la voient pas,
Sache,en ton âme,qu'elle est là,
Comme autrefois divine et blanche.

Sur ce bord reposent ses mains.
Sa tête est entre ces jasmins ;
Là,ses pieds effleurent les branches.

Elle sommeille en ces rameaux.
Ses lèvres et ses yeux sont clos,
Et sa bouche à peine respire.

Parfois,la nuit,dans un éclair
Elle apparaît les yeux ouverts,
Et l'éclair dans ses yeux se mire.

Un bref éblouissement bleu
La découvre en ses longs cheveux ;
Elle s'éveille,elle se lève.

Et tout un jardin ébloui
S'illumine au fond de la nuit,
Dans le rapide éclair d'un rêve.

たとえお前の目に見ることができなくとも
知るがいい お前の魂で 彼女がそこに居ることを
昔のように敬虔で純白の姿で

その岸辺で彼女の手は安らいでいる
その頭はジャスミンの間にある
あそこでは その足が枝に触れている

彼女はまどろむ 枝の上で
唇とその目を閉じて
彼女の口はかろうじて息をしているだけだ

時折 夜 閃光の中
彼女は現れる 目を見開いて
そして光はその目に映っている

束の間の青い閃光が
長い髪をした彼女を映し出す
彼女は目覚め 彼女は起き上がる

そして目のくらんだ庭全体が
照らし出される 庭の奥に
夢のすばやい閃きの中に


そこにはいないけれど、いるように思える(あるいはそう伝わっている)妖精のまどろみ。これも幻想味あふれる曲です。ほのかに暖かい春の宵。暗闇の中をときおり閃光がちらつく、暗さと明るさのコントラストが鮮烈ですね。
この曲、歌曲集の中でも演奏によってテンポの取り方に大きな差があって、一番遅いものと一番速いものとで1.5倍くらい差が出ていそうです。私には遅めに取っている方が好ましく、メゾのサラ・ウォーカーが歌っているCRD盤(伴奏はM.マルティノー)の極端なまでの遅さがとても気に入っております。

( 2015.12.06 藤井宏行 )


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