Je me poserai sur ton cœur Op.106 Le jardin clos |
私はこの身を委ねよう あなたの心に 閉ざされた庭 |
Je me poserai sur ton cœur Comme le printemps sur la mer, Sur les plaines de la mer stérile Où nulle fleur ne peut croître, A ses souffles agiles, Que des fleurs de lumière. Je me poserai sur ton cœur Comme l'oiseau sur la mer, Dans le repos de ses ailes lasses, Et que berce le rythme éternel Des flots et de l'espace. |
私はこの身を委ねよう あなたの心に ちょうど春が 海の上に身を投げ出すように 不毛な大海原の上に そこにはどんな花も咲くことはない 吹きすさぶ風のもとで 光の花を除いては 私はこの身を委ねよう あなたの心に ちょうど鳥が 海の上に身を投げ出すように 休めるのだ その疲れた翼を あの永遠のリズムを揺りかごにして 波と空間の |
ゆったりとした舟歌のリズムに揺られて安らかなメロディが流れて行きます。フォーレ中期の歌曲には良く見られたスタイルが、ここではより洗練され、内省的な形で再び取り上げられていますが、それはため息が出るような繊細な美しさです。この曲を取り上げている歌手であればどれも素晴らしいですが、私にとってはカリオペレーベルにあるジャック・エルビヨンのハイバリトンが一押しです。
( 2015.11.29 藤井宏行 )