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There are seven that pull the thread   Op.42  
  Grania and Diarmid
七つあるの 糸を引っ張るのは  
     グラーニアとディアーミッド

詩: イエイツ (William Butler Yeats,1865-1939) アイルランド
    Grania and Diarmid  There are seven that pull the thread

曲: エルガー (Edward Elgar,1857-1934) イギリス   歌詞言語: 英語


There are seven that pull the thread -
There is one under the waves,
There is one where the winds are wove,
There is one in the old grey house
Where the dew is made before dawn.
One lives in the house of the sun,
And one in the house of the moon,
And one lies under the boughs
Of the golden apple tree,
And one spinner is lost.
Holiest,holiest seven
Put all your pow'r on the thread
That I've spun in the house tonight.

七つあるの 糸を引っ張るのは
ひとつは波の下に
ひとつは風が機を織るところに
ひとつは古い灰色の家の中
そこでは露が生まれるわ 夜明け前に
ひとつは住んでる 太陽の家の中
そしてひとつは月の家の中に
それからひとつは大枝の下よ
金色のリンゴの木の
最後のひとつを機織りはなくした
最も聖なる 最も聖なる七つ
皆 お前の力を糸の上に加えておくれ
私が紡ぐ糸に 家で今夜


ケルト神話を題材にジョージ・ムーアが書いた小説「グラーニアとディアーミッド」を1901年に戯曲化するにあたり韻文の部分の担当としてイエイツが協力し、戯曲としての韻文詩が書かれました。この上演にあたり共作者二人は劇音楽をつけることとし、その作曲をエルガーが担当します。この歌は第1幕で副主人公のレイバンが糸を紡ぎながら歌う歌です。弱音器をつけた弦と木管とでとても繊細な伴奏が紡ぎ出される中、メゾソプラノのしっとりした声で歌われます。フォーレの「ペレアスとメリザンド」あたりを思い起こさせるようなしみじみとした美しい音楽となりました。

( 2015.11.28 藤井宏行 )


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