Mutter,o sing mich zur Ruh Op.10-3 Sechs Gesänge |
母さん おお私に歌って 休ませて 6つの歌 |
Mutter,o sing mich zur Ruh Wie noch in schöneren Stunden, Sing meinem Herzen,dem wunden, Tröstende Lieder sing du! Drücke die Augen mir zu! Blumen die Häupter jetzt neigen; Trauernde rasten und schweigen, Mutter,o sing mich zur Ruh! Bette dein Vögelchen du! Stürme,ach! haben's entfiedert; Liebe,sie drückt unerwiedert; Mutter,o sing mich zur Ruh! |
母さん おお私に歌って 休ませて まだ楽しかった時と同じように 歌って 私の心に この傷ついた心に 慰めの歌をうたってちょうだい! 私の目を覆い隠して! 花たちが今 その頭を垂れているわ 悲しげに安らいで そして黙っている 母さん おお私に歌って 休ませて! 母さんの小鳥のベッドになって 嵐が ああ!その鳥の羽をむしる 愛が抑えつける 報われることなく 母さん おお私に歌って 休ませて! |
リストの歌曲の詩などで良く名前を見かけるこの詩人、フランツでは初期の歌曲で、スコットランドの民謡詩人ロバート・バーンズの詩のドイツ語訳でいくつか名前を見ます。この詩ももとは英語の詩のようで、Felicia Hemans 1793-1835という女性詩人です。同じ詩をロシア語に訳したものにチャイコフスキーがメロディをつけたものがあり、こちらの記事を書いたときに英語の原詩もアップしましたのでご興味のある方はご覧ください。 おお、あの歌を歌って (ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー)
フランツの曲も穏やかな悲しみを湛えた良い曲です。
( 2015.11.22 藤井宏行 )