Im Frühling Gedichte von Eduard Mörike für eine Singstimme und Klavier |
春に メーリケ歌曲集 |
Hier lieg ich auf dem Frühlingshügel: Die Wolke wird mein Flügel, Ein Vogel fliegt mir voraus. Ach,sag' mir,all-einzige Liebe, Wo du bleibst,daß ich bei dir bliebe! Doch du und die Lüfte,ihr habt kein Haus. Der Sonnenblume gleich steht mein Gemüte offen, Sehnend, Sich dehnend In Lieben und Hoffen. Frühling,was bist du gewillt? Wenn werd ich gestillt? Die Wolke seh ich wandeln und den Fluß, Es dringt der Sonne goldner Kuß Mir tief bis ins Geblüt hinein; Die Augen,wunderbar berauschet, Tun,als schliefen sie ein, Nur noch das Ohr dem Ton der Biene lauschet. Ich denke diess und denke das, Ich sehne mich,und weiß nicht recht,nach was: Halb ist es Lust,halb ist es Klage; Mein Herz,o sage, Was webst du für Erinnerung In golden grüner Zweige Dämmerung? -Alte unnennbare Tage! |
この春の丘に横たわっていると 流れる雲がわたしの翼となり 空ゆくわたしの前を一羽の鳥が飛んでゆく ああ、教えておくれ、ただ一つの愛よ おまえはどこにいる、おまえのそばにいたいのに! だがおまえとそよ風は住処を持たない 向日葵の花のようにわたしの心は開き 憧れ 広がってゆく 愛と希望に向かって 春よ、おまえの望みは何だ? わたしの心が鎮まるのはいつなのか? 雲は彷徨い川は流れ 太陽の金色のくちづけが 体の中深く染みとおる 目は陶然とし 眠りに陥っているかのようだ 耳だけが目覚めて蜜蜂の羽音を聞いている 思いを巡らせ、憧れながらも 何に憧れるのかわからない 半ば喜びで、半ば苦しみ わたしの心よ、おお教えてくれ この金色に映える木陰で おまえはどんな思い出を紡いでいるのか? ・・・過ぎ去った言い尽くせぬ日々! |
「メーリケ歌曲集」のなかでは、「エオリアンハープに寄す」と同系統の、霊感に満ちた幻想的な曲です。別世界の空気が漂ってくるような不思議な印象を受ける素晴らしい曲です。
○フィッシャー=ディースカウ&バレンボイム(グラモフォン)
こういう曲になると、F=D大先生とバレンボイムの独壇場です。他にも何人か聴いていますが、あまり印象に残っていません。
(甲斐貴也)
「エオリアン・ハープに寄せる」と同じく歌曲会館初期の作を改訂しました。安易に省略したいくつかの語を補い、原詩の行数や改行箇所を出来るだけ再現するように修正しました。一行に一語しかない箇所が出来たのはそのためです。
2003.9.9改訂 甲斐貴也
( 2003.9.9 甲斐貴也 )