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Auf eine Christblume II    
  Gedichte von Eduard Mörike für eine Singstimme und Klavier
クリスマスローズに II  
     メーリケ歌曲集

詩: メーリケ (Eduard Friedrich Mörike,1804-1875) ドイツ
    Gedichte  Auf eine Christblume II

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Im Winterboden schläft,ein Blumenkeim,
Der Schmetterling,der einst um Busch und Hügel
In Frühlingsnächten wiegt den samtnen Flügel;
Nie soll er kosten deinen Honigseim.

Wer aber weiß,ob nicht sein zarter Geist,
Wenn jede Zier des Sommers hingesunken,
Dereinst,von deinem leisen Dufte trunken,
Mir unsichtbar,dich blühende umkreist?

かつて春の夜に繁みと丘をめぐり
ビロードの羽を揺らした蝶は
冬の地中で花の芽のように眠り
決しておまえの蜜を吸うことはない

だが蝶のほのかな魂は
夏の装飾のすべてが朽ちたとき
目には見えずにおまえのまわりを舞い
かすかな香りに酔いしれるのではなかろうか

クリスマス・ローズの第2曲はわずか2節の短い詩です。わずか一分余りの短い歌曲ですが、第1よりはやや耳になじみやすく、魅力的なミニチュアールとなっています。地味な作品のため録音は多くありません。わたしはどちらかというと女声向きの作品と思うので、好きなのは白井光子の新旧両盤(Signum&Capriccio)、ルート・ツィーザク(Sonny Classical)。男声ではフィッシャー=ディースカウの二種(EMI&DG)のほかにオラフ・ベーアが録音しています(EMI)。

( 2001.12.8 甲斐貴也 )


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