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Agnes    
  Gedichte von Eduard Mörike für eine Singstimme und Klavier
アグネス  
     メーリケ歌曲集

詩: メーリケ (Eduard Friedrich Mörike,1804-1875) ドイツ
    Gedichte  Agnes [Rosenzeit! Wie schnell vorbei]

曲: ヴォルフ (Hugo Wolf,1860-1903) オーストリア   歌詞言語: ドイツ語


Rosenzeit! Wie schnell vorbei,
        Schnell vorbei
Bist du doch gegangen!
Wärmein Lieb nur blieben treu,
        Blieben treu,
Sollte mir nicht bangen.

Um die Ernte wohlgemut,
        Wohlgemut
Schnitterrinnen singen.
Aber,auch! mir kranken Blut,
        Mir kranken Blut
Will nichts mehr gelingen.

Schleiche so durchs Wiesental,
        So durch's Tal,
Als im Traum verloren,
Nach dem Berg,da tausendmal,
        Tausendmal
Er mir Treu geschworen.

Oben auf des Hügels Rand,
        Aabgewandt,
Wein ich bei der Linde;
An dem Hut mein Rosenband,
        Von seiner Hand,
Spielet in dem Winde.

薔薇の季節よ! おまえはなんと早く
     なんと早く
過ぎ去ってしまったことか!
わたしの恋人が誠実なままなら
     誠実なままなら
心配などいらないのに

刈り入れ時に楽しそうに
     楽しそうに
農夫たちは歌う
でも、ああ! わたしの病んだ血は
     病んだ血は
治ることはない

よろよろと歩き、緑の谷を通る
     谷を通る
夢うつつのように
彼がわたしに何度も
     何度も
誠を誓った山へと向かう

小山のはずれに登り
     振り向いて
菩提樹の元で泣く
彼が結んでくれた帽子の
     薔薇のリボンが
風に揺れている

アグネスはメーリケの長編小説「画家ノルテン」の登場人物で、主人公ノルテンが故郷に残してきた恋人です。改行が変ですが、原詩の配置に従いました。ヴォルフのメーリケ歌曲の中ではあまり録音に恵まれない方ですが、確かに佳曲「捨てられた女中さん」に比べるとやや一本調子に暗い感じもします。これはやはり白井さんがうまいと思いますが、フェリシテ・ロットの明るい美声による歌唱もなかなかです。なおこの詩にはブラームスも作曲しています。

( 2003.8.27 甲斐貴也 )


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