待宵草 |
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たれをかもまつ待宵草の ほのぼのひらくあはれさよ 人待つとにはあらねども われも磧(かはら)におり立てば ぬれてすヾしき草の露 |
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「宵待草」といえば竹久夢二の有名な詩で多忠亮が曲をつけたものがとても良く歌われていますが、あれと同じ花を題材に三木露風-山田耕筰コンビも歌を書いております。夢二のが待つ人にスポットを当てているのに対し、こちらは花の方にスポットを当てているようです。この待宵草、ネットで検索すると鮮やかな黄色の可憐な花でした。山田の音楽は日本情緒纏綿たるもの。このコンビの音楽、バタ臭いものからこんな土着的なものまで本当に多彩で興味深いところです。
小川明子さんの録音した山田耕筰歌曲集に良い感じの歌が収録されておりました。
( 2015.09.12 藤井宏行 )