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Työkansan marssi   JS212  
 
労働者の行進曲  
    

詩: エルッコ (Juhana Heikki Erkko,1849-1906) フィンランド
    Ajan varrelta,laulurunoja  Työkansa nouskaamme!

曲: シベリウス (Jan Sibelius,1865-1957) フィンランド   歌詞言語: フィンランド語


Työkansa nouskaamme!
Tuo entisyyden loistoisuus
ja nykyisyyden mahtavuus
on työtämme.
Nyt painavatko meitä ne!
Ne niskoiltamme puistamme.
Täysikäisiksi kypsyttää
meit’ aika tää
ja neuvoo menneisyys.

Työkansa nouskaamme!
Työ korkeimman on tahtoa
mut kurjuus orjan kahleita -
ne katkomme.
Siks emme raada juhtina,
vaan luonnon eturinnassa,
valoa kohti pyrkien,
töin,taistellen -
se meidän valtatie.

Työkansa,nouskaamme!
On meissä Suomi suurinna
ja kansan voima vahvinna
me nouskaamme!
Kun perhekunnat,lapsemme
me valvehille nostamme,
ne uuden voiman tenhokkaan
tuo maailmaan
ja Suomen vahvuuden.

Työkansa,nouskaamme!
Meit’ osa kallis vartoaa,
töin,toimin,voimin valloittaa
sen tahdomme.
Työn kunnia,työn arvo,ne
ja valistus on toivomme,
kaikk’ oikeudet tasaiset,
tiet avoimet
ja veljein vertaisuus.

労働者たちよ さあ立ち上がれ!
われらの過去の栄光をもたらすのも
現在の威厳をもたらしているものも
われらの労働なのだ
今 これ以上の苦役が課されようとしている!
苦役を課させるな 振り払え
われらを成熟させるのは
それは時であり
過去からの助言なのだ

労働者たちよ さあ立ち上がれ!
最高の仕事はその意志にある
だが奴隷の軛は惨めなもの -
だからそれを断ち切るのだ
耕す雄牛のように繋がれるのではなく
自然に肩を並べるのだ
光を目指して
ハードに戦う -
それがわれらの進む道なのだ

労働者たちよ さあ立ち上がれ!
われらのうちにはある スオミの偉大さが
そして人々の最強のパワーが
さあ 立ち上がれ!
家族が われらの子供たちが
目覚め 立ち上がる時
彼らは 新たな奇跡の力を
世界にもたらすのだ
そしてスオミにも力を

労働者たちよ さあ立ち上がれ!
今 価値あるものがわれらを待っている
労働で 行動で 努力で勝ち取るのだ
われらが望むものを
栄誉ある仕事を 価値ある仕事を
教育はわれらの希望であれ
すべては平等な権利
道は開けているのだ
平等に 兄弟たちには


シベリウスはその生い立ちや家柄からも保守派に属し、1918年ごろのフィンランド内戦でも共産主義勢力に敵対する白軍を支援する音楽をいくつも書いておりました。そんな彼にこのようなプロレタリアートのためにあるような曲があったというのはかなり意外。このアカペラの混声合唱曲は1893年に依頼を受け、その年に書かれた詩に1896年作曲したものです。のちのロシア革命を受けて急進・過激化した労働運動ですが、当時はまだそれほどの過激な運動ではありませんでしたからまだ若いシベリウスもさほどの抵抗なく引き受けたということでしょうか。この手の音楽にしてはどこか品があっておとなしい印象ですが、美しいメロディの魅力的な合唱曲です。

( 2015.08.28 藤井宏行 )


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