つなで |
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ひかりかたまりなきまろび をんなこどもはなにすとか をんなこどもはつなでひく かがやくうみをひきあぐる |
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「幻滅」と同じ大正3年の詩集「白金之独楽」より。不思議な詩の多いこの詩集ですがこれもそんなひとつ。もとはすべてカタカナで書かれていますがここでは楽譜にあるオールひらがなで転記しました。それでも読みにくいことに変わりはないですが勝手に漢字交じり文にしてしまうとこの詩の味わいが完全に死んでしまいそうなのでそこまではやめました。
信時のメロディは端正でありながら演歌の味わいもある日本情緒あふれるもの。男声でしみじみ歌われるのが良く似合っています。
( 2015.05.06 藤井宏行 )