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Down by the Salley Gardens    
 
サリーの庭のそばを  
    

詩: イエイツ (William Butler Yeats,1865-1939) アイルランド
    The Wanderings of Oisin and Other Poems  Down by the Salley Gardens

曲: ガーニー (Ivor Gurney,1890-1937) イギリス   歌詞言語: 英語


Down by the Salley Gardens my love and I did meet;
She passed the Salley Gardens with little snow-white feet.
She bid me take life easy,as the leaves grow on the tree;
But I,being young and foolish,with her would not agree.

In a field by the river my love and I did stand,
And on my leaning shoulder she laid her snow-white hand.
She bid me take life easy,as the grass grows on the weirs;
But I was young and foolish,and now am full of tears.

サリーの庭のそばを下ったところ 恋人と私は会った
彼女はサリーの庭を通り過ぎた 細い雪の白さの足で
彼女は私に言った 気楽に生きなさい 葉っぱが木に生えるように
だけど私は 若く愚かだった 彼女に頷きもしなかったのだ

野原の中の川べり 恋人と私は立っていた
私の寄りそう肩の上に 彼女は雪の白さの手を置いた
彼女は私に言った 気楽に生きなさい 草が堤に生えるように
だけど私は 若く愚かだった 今 涙で一杯なのだ


イエイツの原詩のタイトルはAn old song re-sung、昔懐かしい流行歌のようなセピア色の趣きが詩だけ読んでも感じられてなかなか見事です。この詩につけられたメロディでは作者不詳のものが民謡となって伝わっており、それが一番世の中には知られているようですが、フィンジやアイアランドなどけっこう名の知れた作曲家たちも別のメロディをつけています。その中で私が一番気に入っているのがこのガーニーのもの。イギリス歌曲の美質を凝縮したような繊細で穏やかなメロディがことのほか印象的です。イギリス歌曲の名歌手ふたり、アンソニー・ロルフ=ジョンソンのテナーの歌声(EMI)とベンジャミン・ラクソンのバリトン(Chandos)の聞き比べができるのも嬉しいところ。なおイエイツの原詩では「気楽に生きなさい」のところは「気楽に恋しなさい」になっています。

( 2015.02.15 藤井宏行 )


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