Die Lilie Italienisches Liederbuch |
ユリの花 イタリアの歌の本 |
Ich stellt' ein Lilienstäudlein an mein Fenster, Am Abend pflanzt' ich's,frühe war's erblüht. Die Blätter überzweigten mir das Fenster, Zum Schatten für dein Haupt,wenn Mittag glüht. Zu kühlen dein Gesicht im Sonnenbrand, Pflanzt' ich in Erd' -- ein Paradies entstand. Zum Schatten Mittags für dein zart Gemüthe Pflanzt' ich in Erd' -- und unsre Lieb' erblühte. |
私は置いた ユリの小さな鉢を窓辺に 夕方に植えたのだが 早朝には花開いていた その葉は窓を越えて伸びていた お前の頭に影を作ろうと 真昼の日盛りに お前の顔を冷やすために この焼け付く太陽から 私はそれを地面に植えた --楽園が生み出された 真昼に陰を作るために お前の繊細な心のために 私はそれを地面に植えた --私たちの愛は花開いた |
この曲もキルヒシュラーガーのMarx歌曲集CDには収録されておりませんでしたが、Solsticeというレーベルから出ているMarx歌曲集(マリー=ポール・ミロンのメゾ、ドニ・パスカルのピアノ)で聴くことができました。ユリの花に良く似合った楚々とした美しい曲です。爽やかな朝の目覚めを思わせるようなピアノのつぶやきと掛け合うように淡々と歌われるメロディはあまりイタリアっぽくはありませんが実に愛らしい歌。訳が下手で、主人公とユリの花がデキているように読めてしまいますがたぶんそうではないと思います。あるいは恋人をユリの花になぞらえている技巧的な歌なのかも...
( 2014.11.14 藤井宏行 )