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Sigh no more,ladies   Op.30-4  
  Four Shakespeare Songs
溜息なさるな 淑女の方々  
     4つのシェイクスピアの歌

詩: シェイクスピア (William Shakespeare,1564-1616) イングランド
    Much Ado about Nothing (空騒ぎ) Act.2 Scene.3 Sigh no more,ladies

曲: クィルター (Roger Quilter,1877-1953) イギリス   歌詞言語: 英語


Sigh no more, ladies, sigh no more,
Men were deceivers ever;
One foot in sea and one on shore;
To one thing constant never.
Then sigh not so,
But let them go,
And be you blithe and bonny;
Converting all your sounds of woe
Into Hey nonny, nonny.

Sing no more ditties, sing no more,
Of dumps so dull and heavy;
The fraud of men was ever so
Since summer first was leavy.
Then sigh not so,
But let them go,
And be you blithe and bonny;
Converting all your sounds of woe
Into Hey nonny, nonny.

溜息なさるな。淑女の方々。溜息なさるな。
男共は永遠のうそつき。
片足は海に、もう片足は岸に、
ひとところに留まることなど決してない。
だから溜息をつかず、
行かせておやりなされ
そしてあなたがたは元気に、たくましく
嘆きの言葉はやめにして
陽気に歌おう、ヘイ、ノンニ、ノー

歌いなさるな、淑女の方々。悲しい歌を
暗く、重たいその嘆きを
初めて夏に青葉が茂った頃から
女を騙すのは男の習い
だから溜息をつかず、
行かせておやりなされ
そしてあなたがたは元気に、たくましく
嘆きの言葉はやめにして
陽気に歌おう、ヘイ、ノンニ、ノー


喜劇「から騒ぎ」の第2幕第3場、領主ドン・ペドロお抱えの楽士バルザザーが歌う劇中歌 劇はこのあとヒロインのヒーロー(洒落ではなくて本当にこの名前なのです)が、悪者の罠にはまって浮気者の濡れ衣を着せられ、まさに歌の逆を行く展開となります。皮肉たっぷりに歌われるのが劇の筋に合っている訳で、クィルターの曲もほんのりとユーモアをたたえながら、それでも流麗に歌われます。

( 2014.11.07 藤井宏行 )


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