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When daffodils begin to peer   Op.30-2  
  Four Shakespeare Songs
水仙が咲き出しゃあ  
     4つのシェイクスピアの歌

詩: シェイクスピア (William Shakespeare,1564-1616) イングランド
    A Winter's Tale (冬物語) Act.4 Scene.3 When daffodils begin to peer

曲: クィルター (Roger Quilter,1877-1953) イギリス   歌詞言語: 英語


When daffodils begin to peer -          
With heigh! The doxy over the dale -
Why,then comes the sweet o' the year;
For the red blood reigns in the winter's pale.
 
The white sheet bleaching on the hedge -
With heigh! The sweet birds,O how they sing!
Doth set my pugging tooth on edge;
For a quart of ale is a dish for a king.

The lark,that tirra-lirra chants,
With heigh! with heigh! The thrush and the jay,
Are summer songs for me and my aunts,
While we lie tumbling in the hay. 

水仙が咲き出しゃあ
ウィズ ヘイ! あばずれ女も谷間に出てくらあ
来たってこった 一年で一番楽しい時が
赤い血が差すのさ 蒼ざめた冬にもな

白いシーツは垣根の上
ウィズ ヘイ!鳥たちゃ おい歌ってるぜ!
おいらの盗みも絶好調
ビールに代えれば 王様の気分さ

ヒバリがティラリラ歌やあ
ウィズ ヘイ!ツグミやカケスどもも
夏の歌を歌うのさ おいらとねえちゃんのために
おいらたちが干し草の上に寝そべってるときにな


シェイクスピア晩年のロマンス劇「冬物語」より。シチリアの宮廷で起きたドロドロの嫉妬劇が、突如第4幕になって16年後のボヘミアの春へと舞台が変わります。第3場で唐突に出て来て春の訪れを歌うゴロツキのオートリカス、その歌の冒頭の3節をクィルターは取り上げています。
ゴロツキが歌う鼻唄にしては気品があり過ぎるような気もしなくもありませんが、飄々としたユーモアに包まれたこの曲、なかなかに素敵です。

( 2014.11.07 藤井宏行 )


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