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夜霧    
  歌曲集「啄木に寄せて歌える」
 
    

詩: 石川啄木 (Ishikawa Takuboku,1886-1913) 日本
    一握の砂〜手套を脱ぐ時 88 気がつけば

曲: 越谷達之助 (Koshitani Tatsunosuke,1909-1982) 日本   歌詞言語: 日本語


気がつけば
しっとりと夜霧下りて居り
ながくも街をさまよへるかな



これも「たわむれに」と同じで私のこの啄木の歌に対する解釈と違うのですが、爽やかで明るいメロディを越谷はつけています。冒頭のピアノのアルペジオなど堂々と華やかで、とても夜霧の中を放浪している感じがしないのですが、そういう解釈をした作曲家にはとても興味が湧いてきます。
「一握の砂」より、北海道の放浪の後、東京に出てきてからの生活を描いた最後のセクション「手套を脱ぐ時」の中の歌です。

( 2014.10.25 藤井宏行 )


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