ダリア 歌曲集「啄木に寄せて歌える」 |
|
放たれし女のごとく わが妻の振舞ふ日なり ダリヤを見入る |
|
これは解釈の難しい歌のようで、Netでも論文があるのを見つけました(読んではおりませんけれども。笑ってはいけないのですが「国際啄木学会」なんていうのもあるのですね)
啄木の病いの床を詠んだ「悲しき玩具」でももう終わり近く、歌人の死を間近にした頃の情景です。夫の死をもう覚悟しててきぱきと振舞っている妻とそれに戸惑っている夫といったところでしょうか。音楽は優雅なワルツなのが何とも言い難い味わいです。
( 2014.10.25 藤井宏行 )