Am Brunnen Italienisches Liederbuch |
井戸のそばで イタリアの歌の本 |
O schick' mich nicht allein zum Brunnen fort; Klein bin ich,Mutter,weiß mich nicht zu wehren. Ein Knabe trifft mich auf dem Schulweg dort, Der schwur,er wolle mich das Küssen lehren. O Knabe,treib' es nicht zu arg; denn wisse: Klein bin ich,doch ich will dir's nicht vergessen, Und büßen sollst du einst für alle Küsse. |
ねえ あたしを一人きりで井戸のところに行かせないで あたしはまだ小さいのよ おかあさん 身の守り方をしらないわ 男の子がひとり 学校に行く途中であたしのところに寄ってきて あたしにキスの仕方を教えてあげるって言ったのよ ねえ男の子 ひどいことしないでね あたし知ってるんだから まだちいさいけれど あたしあなたのことが忘れられないの そしてあなたにずっと責任とって貰うんだからね このキスに |
イタリア歌曲集によくありそうな内容の詩、シューマンやヴォルフが曲をつけていそうな雰囲気がばりばりですが、このマルクスくらいしか取り上げた人はいないようです。もっともヴォルフが曲をつけたかのような繊細なピアノ伴奏のついた生気あふれる音楽でなかなか素敵です。
唾が飛んできそうな歯切れの良い歌声にきらめくピアノ伴奏が絡み合って、とても楽しい歌が生まれました。
キルヒシュラーガーもほんとうに楽しそうに歌っています。
( 2014.10.25 藤井宏行 )