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木の芽    
  抒情小曲集
 
    

詩: 室生犀星 (Murou Saisei,1889-1962) 日本
    抒情小曲集 (1918) 一部  木の芽

曲: 清水脩 (Shimizu Osamu,1911-1986) 日本   歌詞言語: 日本語


麦のみどりをついと出て
ついともどれば雪がふり
冬のながさの草雲雀
あくびをすれば
木の芽吹く



早春の情景をのどかに、ユーモラスに描いていてなかなかに魅力的な詩です。草雲雀というのは秋にリンリン鳴くコオロギのことなのでこんな時期に出てくることはなく、おそらく犀星も鳥のヒバリのつもりで使っているのでしょう。ここにきてようやく民謡風の(というより日本情緒全開の時の橋本国彦風とでも申しましょうか)素敵な歌が出て参りました。とても楽しいメロディです。

( 2014.10.24 藤井宏行 )


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