逢ひて来し夜は 抒情小曲集 |
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うれしきことを思ひて ひとりねる夜はさいはひの波をさまり 小さくうれしさうなるわれのいとしさよ やがてまた うれしさを祈りに乗せて 君がねむれる家におくらむ |
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7曲目から3曲続いて詩集「青き魚を釣る人」より。タイトルにもあるようにデートのあとの幸せな余韻を味わっている、これも実に魅力的な恋の歌です。しみじみとした喜びの描写が詩にも音楽にもあふれていますが、ちょっと控え目すぎたかも知れません。その控え目さが堪えられないという人も多いことでしょうが。
( 2014.10.24 藤井宏行 )