Slav’sja Op.15-1 Shest’ khorov |
栄光あれ 6つの合唱曲 |
Slav’sja,narodu davshij svobodu! Dolja naroda,schast’e ego,svet i svoboda - prezhde vsego! Slav’sja,narodu davshij svobodu! Blagoslovi,Gospodi pravyj,schast’em i slavoj delo ljubvi. My zhe nemnogo prosim u Boga: Chestnoe delo delat’ umelo sily nam daj! Slav’sja,narodu davshij svobodu! Dolja naroda,schast’e ego,svet i svoboda - prezhde vsego! Sljav’sja,narodu davshij svobodu! Sljav’sja,sljav’sja,sljav’sja! |
栄光あれ 解放されし民衆に! 民衆の分け前に その幸福に 光と自由に 何よりもまず! 栄光あれ 解放されし民衆に! 祝福あれ 正義の主よ そして幸福と 愛の栄光を われらは少しばかり 神に願う 正直に仕事をするために われらに力を与えて下さることを! 栄光あれ 解放されし民衆に! 民衆の分け前に その幸福に 光と自由に 何よりもまず! 栄光あれ 解放されし民衆に! 栄光あれ 栄光あれ 栄光あれ! |
若きラフマニノフは作曲だけでは暮らしていけませんでしたのでとある女学校の舎監のようなことをしていたのだそうです。彼女たちのために書かれたのがこの6曲からなる合唱曲集、アマチュア向けですからそれほどの高い技巧を要求してはおりませんが(しばしば児童合唱でも取り上げられるくらい)、ラフマニノフの冴えた作曲の技巧によって実に聴きごたえのある作品になっています。
第1曲はネクラーソフの詩、彼の代表作とも言える叙事詩「ロシアは誰に住みよいか」、第2部の中の「大盤ぶるまい」のW.佳き日には-佳き唄が(題名はいずれも谷耕平訳 岩波文庫版による)に載せられておりました。この詩集自体がロシアの農奴解放期の農民生活を描き出しているものですので、かなりこの後の革命を連想させるような言葉にあふれていますが、ラフマニノフの音楽はとてもシンプルなアンセムになっていてとても聞きやすいです。
( 2014.10.11 藤井宏行 )