Evrejskaja melodija Op.78-1 12 russkikh narodnykh pesen |
ヘブライのメロディ 12のロシアの民衆歌 |
Dusha moja mrachna. Skorej,pevets,skorej! Vot arfa zolotaja: Puskaj persty tvoi,promchavshisja po nej, Probudjat v strunakh zvuki raja. I esli ne navek nadezhdy rok unes, Oni v grudi moej prosnutsja, I esli est’ v ochakh zastyvshikh kaplja slez - Oni rastajut i prol’jutsja. Pust’ budet pesn’ tvoja dika. Kak moj venets, Mne tjagostny vesel’ja zvuki! Ja govorju tebe: ja slez khochu,pevets, Il’ razorvetsja grud’ ot muki. Stradan’jami upitana ona, Tomilas’ dolgo i bezmolvno; i groznyj Chas nastal - teper’ ona polna, Kak kubok smerti,jada polnyj. |
わが魂は暗い 急げ 歌い手よ 急ぐのだ! ここに黄金の竪琴がある: お前の指を その上に滑らせて 天上の弦の響きを目覚めさせよ もしも永遠に 希望を運命が運び去ることがなければ それは目覚めるのだ わが胸に そしてもしも凍りついた目に涙のしずくがあるならば それは融けて流れ出すだろう お前の歌は荒々しいものとせよ わが王冠のように われには辛いのだ 楽しげな響きは! お前に告げよう われは涙を求めているのだ 歌い手よ さもなくばこの胸は張り裂けよう 苦しみのあまりに 苦しみを胸は膨れ上がらせて 呻くのだ ずっと言葉もなく そして恐るべき 時が来た 今 胸は 死の杯のように 毒で一杯なのだ |
外国語に堪能だったといわれるレールモントフは西欧の詩人の良く知られた詩をけっこうな数ロシア語に訳しています。それらの詩にはこうしてロシアの歌曲となったものもあります。ここでも既にいくつも取り上げてきました。
その中でもイギリスの詩人バイロンとはその生きざまといい考え方といい彼にはかなり通じるものがあったのでしょう、こうしてロシア語に訳した詩を見ていても(詩句の韻の関係もあったのでしょう、素直な直訳ではなくかなり言葉の選択を変えています)熱い共感に満ちた鮮烈な詩になっています。
この詩はドイツ語に訳されたものがシューマンの歌曲集「ミルテの花」に収録されたものが良く知られているでしょうか。このレールモントフ訳ではバラキレフが濃密でロマンティックな曲を書いています。これに比べるとこのルビンシュテインのものはもっとどんよりと重苦しいですが、生き急いだロシアのこの熱血詩人のイメージにはより合っているように思えます。
( 2014.09.23 藤井宏行 )