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Son    
  8 romansa
夢  
     8つの歌

詩: レールモントフ (Mikhail Yur'yevich Lermontov,1814-1841) ロシア
      Сон (1841)

曲: バラキレフ (Mily Alexeyevich Balakirev,1837-1910) ロシア   歌詞言語: ロシア語


V poldnevnyj zhar v doline Dagestana
S svintsom v grudi lezhal nedvizhim ja;
Glubokaja eshche dymilas’ rana;
Po kaple krov’ tochilasja moja.

Lezhal odin ja na peske doliny;
Ustupy skal tesnilisja krugom,
I solntse zhglo ikh zheltye vershiny
I zhglo menja, no spal ja mertvym snom.

I snilsja mne snjajushchij ognjami
Vechernij pir, v rodimoj storone.
Mezh junykh zhen, uvenchannykh tsvetami,
Shel razgovor veselyj obo mne.

No v razgovor veselyj ne vstupaja,
Sidela tam zadumchivo odna,
I v grustnyj son dusha ee mladaja
Bog znaet chem byla pogruzhena;

I snilas’ ej dolina Dagestana;
Znakomyj trup lezhal v doline toj;
V ego grudi dymjas’ chernela rana,
I krov’ lilas’ khladejushchej struej.

昼間の灼熱の中 ダゲスタンの谷間で
鉛の弾にこの胸を撃ち抜かれてぼくは倒れていた
深い傷からはなおも硝煙が立ちのぼり
血のしずくを滴らせながら

ぼくはひとり 谷間の砂の上に横たわっていた
抉られた急な崖が幾重にも重なり
太陽は焼け付くように真上から照って
ぼくを焦がしていた だけどぼくは眠ってた 死人のように

そして見たのだ 輝かしい光を
夕べの宴だ ぼくの故郷の
花でその身を飾った若い娘たちの間で
ぼくについての楽しげな会話が交わされていた

だけどその陽気な会話に参加することもなく
一人の娘が心ここにあらずと思いに耽って座っていた
悲しい夢の中に 彼女の若い心が
沈んでいたことを 神はご存じだった

娘は夢に見たのだ ダゲスタンの谷間を
懐かしい姿が谷間には横たわっていた
その胸には まだくすぶっている傷口
そして血が流れていたのを 冷たい筋となって


コーカサスの戦場にずっと居たレールモントフならではのとても鮮烈な詩です。1904年の作曲で、バラキレフの作品としても後期のものとなりますが、彼の詩に共感してたくさんの歌曲にしてきたバラキレフのこと、ここでも地味ながら気迫を込めた歌を書いています。残念ながらメロディの魅力に欠けているせいか、Delosにある彼の歌曲全集でしか聴けないのですが。
バラキレフには同じ「夢」というタイトルの歌曲がもう1曲、まだ若い1865年に書かれています(詩はミハイロフ、ハイネの詩に基づいています こっちの方が耳に残るメロディです)

( 2014.09.12 藤井宏行 )


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