Hör’ ich das Liedchen klingen |
あの歌が鳴り響くのを聞くと |
Hör’ ich das Liedchen klingen, Das einst die Liebste sang, Will mir das Herz zerspringen Vor wildem Schmerzensdrang. Mich treibt ein dunkles Sehnen Hinauf zur Waldeshöh, Dort löst sich auf in Tränen Mein übergroßes Weh. |
あの歌が鳴り響くのを聞くと かつて恋人が歌ってくれた歌を ぼくの心は張り裂けそうになる 激しい痛みに ぼくを連れ去るのだ その暗い想いは 森の丘のてっぺんへと そこで吐き出すのだ 涙にくれながら ぼくの耐え難いこの苦しみを |
マイアーベーアはハイネの詩にけっこう曲をつけていますが、これもそのひとつ。失恋の感傷にみちた少々陳腐さすら感じさせる詩に、まさにそれを狙ったかのような大げさな悲しみのメロディをつけています。ドイツリートに「精神性」とやらを求める向きにはご満足頂けないかも知れませんが、イタリア歌曲のように開放的なドイツ語の歌というのもこれはこれで魅力的です。
( 2014.08.10 藤井宏行 )