Stay Summer Breath |
留まれ 夏の吐息よ |
Summer breath,Summer breath,whisp'ring low, Wand'ring in the darkness,where would'st thou go? Wilt thou not linger and perfume the night, With the Fragrance thou'st gather'd in regions of light? Dost sigh for the rose,would'st though visit her bower, Or sport with the mist till the coming of day; Or art thou seeking some modest wild flower, Whose beauty is gone with the sun's parting ray. Summer Breath,Summer breath,woo not the rose, There lies the dew drop in blissful repose, Nestling together,they know not of death; Would'st waft them a sunder? Stay summer breath. Stay for the vapours above yonder fountain, Will shun they caresses they love not the air. And all the wild flowers that bloom on the mountain, Will shrink from they kiss Summer breath,go not there! |
夏の吐息よ 夏の吐息よ 小声でささやきながら 暗闇の中をさまよいながら どこへお前は行くのか? お前は止まらないのか 夜を香り立たせながら お前が光の世界で集めた香りで? バラのためにため息をつき その木陰を訪ねるつもりか それとも霧と戯れるのか 太陽が昇るまで あるいは探しているのか つつましい野の花を その美しさが太陽の別れの光と共に去っていった花を 夏の吐息よ 夏の吐息よ バラに求愛するな そこには横たわっているのだ 露のしずくが 至福の安らぎのうちに 一緒に寄り添っている 彼らは死のことを知らない 一陣の風で彼らを引き離すつもりか? じっとしていろ 夏の吐息よ あそこの噴水の上の霞に近づくな 彼らは愛撫を避けるだろう 大気を愛していないから それから山に咲くすべての野の花たちは くちづけで萎れてしまうだろう 夏の吐息よ そこには行くな! |
フォスター初期の作品(1848)ですが、のちのしみじみとした味わい深い歌曲の片鱗を見せてなかなかに興味深い作品です。日本ほどむせ返るような暑さではないのでしょうけれども、暑い夏の夜のそよ風の雰囲気を見事に描写しています。
( 2014.07.26 藤井宏行 )