Kvarnhjulet Op.57-3 8 Laulut |
水車の輪 8つの歌 |
Dränkt i tjära qvarnhjulet går Dufvorna leka i skummet. Gamla hjulet som stilla står Har fått lemna rummet. Öfvervuxet med vildros,nött, Urblekt af vind och af väder, Tänket det: “Nu är jag trött Gladde edra fäder.” |
タールに浸された水車の輪は回る 鳩たちは水しぶきで遊んでいる 古い輪は じっと動くことなく その場所を譲らねばならなかったのだ 野バラに覆われ 擦り切れて 風や雨で色あせて こんなことを思っている:「わしはもう疲れ果てた お前たちの先祖を喜ばせてきたことに」 |
シベリウスがいかにも好みそうな詩です。前半の軽快にカタカタと躍動する情景描写はやがて重苦しく老いた水車の輪の述懐となるという詩の内容通りの展開。最後も重々しい余韻を残して終わります。
( 2014.05.17 藤井宏行 )