Elegie 1943 Hölderlin Fragmente |
悲歌 1943 ヘルダーリン断章 |
Wie wenn die alten Wasser,die in andern Zorn, In schröcklichern verwandelt wieder kämen, So gärt' und wuchs und wogte von Jahr zu Jahr Die unerhörte Schlacht,daß weit hüllt Dunkel und Blässe das Haupt der Menschen. Wer brachte den Fluch? von heut Ists nicht und nicht von gestern,und die zuerst Das Maß verloren,unsre Väter wußten es nicht,. Zu lang,zu lang schon treten die Sterblichen Sich gern aufs Haupt,den Nachbar fürchtend, Und unstät wehn und irren,dem Chaos gleich, Dem gärenden Geschlechte die Wünsche noch Und wild ist und verzagt und kalt von Sorgen das Leben |
まるであの古代の川が 別の怒りのうちに 恐ろしき姿に変わって再びやって来たかのように たぎり 膨れ上がり 荒れ狂うのだ 年ごとに このかつてない戦いが それは広く覆う 暗く蒼ざめて 人々の顔を だれがもたらしたのか この呪いを? 今日のものでも それはないし 昨日からのものでもない 初めて 節度を超えた者なのだ われらの父祖たちもそれを知らなかった あまりに長く 長くこの人間たちはもう 進んで頭を踏みつけ合った 隣人たちを恐れて そしてあてどなく漂い迷うのだ 混沌のように 荒れ狂う種族の欲望はなおも そして荒々しく 臆病に 冷たいのだ 不安のために その生命は |
原詩はヘルダーリンの「平和 Der Frieden」より。1800-1804年の間に書かれた詩を集めたオード集に収められています。この詩が触れているのはナポレオン戦争の惨禍。これを1943年、第2次世界大戦の時代へと引き継いだのがこの歌で、作曲者自身がタイトルをこのように変えています。この詩も原詩からかなりの詩句を省略してアイスラーオリジナルとさえ言えるほどの歌詞に変えています。
( 2014.05.10 藤井宏行 )