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Kak naladili: “Durak”    
  10 romansa
愚か者と言われて  
     10の歌

詩: メイ (Lev Aleksandrovich Mei,1822-1862) ロシア
      Песня (1860)

曲: バラキレフ (Mily Alexeyevich Balakirev,1837-1910) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Kak naladili: “Durak,
Bros’ khodit’ v tsarev kabak!”
Tak i ladjat vse odno:
“Pej ty vodu,ne vino; -
Von khosh’ rechke poklonis’,
KHosh’ u bystroj pouchis’.”

Uzh ja k rechen’ke pojdu,
S rechkoj rechi povedu:
“Govorjat mne: ty umna,-
Poklonjus’ tebe do dna,
Nauchi ty,kak mne byt’,
P’janstvom ljuda ne sramit’?

Kak v tebja moju reku,
Utopit’ zmeju tosku?
A nauchish’,vek togda,
Ispolat’ tebe,voda,
CHto otbila duraka
Ot tsareva kabaka!`”

みんながしつこく言うには「愚か者め
皇帝の酒場なんて行くんじゃないよ」
そいでもって口を揃えて言うんだ
「水を飲みな、ワインの代わりに
川の水に頭を下げて
流れに教えてもらうがいい」

そこでさっそく川に行き
川に話しかけることにしたよ
「みんなあんたのことカシコイっていうから
土下座して頼んます
教えてください、おいらがどうやったら
大酒飲みがやめられるのかを?

どうすれば、なあ小川さんよ
あんたの中においらのミジメさを沈められるのかを?
教えてくれたなら、永遠に
おいらはあんたをほめたたえます
あんたはこの愚か者を
皇帝の酒場から救い出してくれたんですから」


このロシアの酔っぱらいのペーソスあふれる詩にはチャイコフスキーも見事なメロディをつけています(Op.25-6)。あちらのちょっと悲しげな泥臭さに比べると、こちらのバラキレフはリズミカルに跳びはねるようなメロディで一気に歌い抜けます。個人的にはチャイコフスキーの方が好きですが、このユーモラスな表情も捨てがたいものがあります。

( 2014.05.05 藤井宏行 )


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