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Nad rekoj    
  10 romansa
川のそばで  
     10の歌

詩: ゴレニーシチェフ=クトゥーゾフ (Arseny Golenishchev-Kutuzov,1848-1913) ロシア
      Над рекой

曲: バラキレフ (Mily Alexeyevich Balakirev,1837-1910) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Mesjats zadumchivyj,zvezdy dalekie
S sinego neba vodami ljubujutsja.
Molcha smotrju ja na vody glubokie:
Tajny volshebnye serdtsem v nikh chujutsja.

Pleshut,tajatsja,laskatel’no nezhnye;
Mnogo v ikh ropote sily charujushchej:
Slyshatsja dumy i strasti bezbrezhnye.
Golos nevedomyj,dushu volnujushchij,

Nezhit,pugaet,navodit somnenie.
Slushat’ velit-li on? s mesta-b ne sdvinulsja;
Gonit-li proch’? Ubezhal-by v smjatenii.
V glub’-li zovet? bez ogljadki-b ja kinulsja! ...

物思いにふける月 遠くの星たち
青い空の上から 水面に見とれている
私も黙って深い水を見つめる
魔法の秘密を心は水の中に感じるのだ

波は騒ぐ、やさしく穏やかに
そのたくさんのつぶやきは魔法を呼び起こす
そこに聴こえるのは思いと限りなき熱情
見知らぬ声、感情的な魂

やむことなく、おびやかし、そして優しく響く
その声は「聞け」と命じているのか? ならばこの場から動くまい
追い払おうとしているのか? ならば一目散に逃げ出すだけだ
深いところへと呼んでいるのか? ならば振り返ることなく 私は飛び込もう

ムソルグスキーの代表的な歌曲集のひとつ「日の光なく」(1874)にも同じ詩につけた曲がありました。あちらの重々しい音楽に比べると、こちらは不思議なくらい爽やかです。良く言えば幻想的な感じはありますが、ムソルグスキーの暗く沈んだ歌を聴きなれていると少々違和感があります。1896年の作曲。

( 2014.05.05 藤井宏行 )


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