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Douce mer    
 
静かな海  
    

詩: ラマルティーヌ (Alphonse Marie Louis de Lamartine,1790-1869) フランス
    Nouvelles méditations poétiques  Adieux à la mer

曲: ビゼー (Georges Bizet,1838-1875) フランス   歌詞言語: フランス語


Murmure autour de ma nacelle,
Douce mer dont les flots chéris,
Ainsi qu'une amante fidèle,
Jettent une plainte éternelle
Sur ces poétiques débris.

Que j'aime à flotter sur ton onde,
A l'heure où du haut du rocher
L'oranger,la vigne féconde,
Versent sur ta vague profonde
Une ombre propice au nocher!

Souvent,dans ma barque sans rame,
Me confiant à ton amour,
Comme pour assoupir mon âme,
Je ferme au branle de ta lame,
Mes regards fatigués du jour.

私の小舟の周りでささやく
静かな海 そのやさしい波は
誠実な恋人のように
永遠の不平を投げかける
その詩的なものの残骸に

なんとお前の揺らぎの上にいることの心地よさよ
今この時に 岩の上より
オレンジの木が、実ったブドウが
お前の深い波の上に
舟人に親しげな影を投げかける

時に、このオールのない小舟の中で
私をお前の愛に委ね
私の魂をまどろませようとするならば
私は閉じよう お前の波の揺らぎの中で
日々に疲れた私の眼差しを


伸びやかな 朗々と歌われる歌声はまるで舟人のふなうた。歌詞の方は最後は愛と死の濃厚な情景を描き出していますが、歌は淡々と流れて行きます。最後の伸びやかなヴォカリーズが印象に残ります。Hyperionにあるステファン・ヴァーコーの気品ある歌声が痺れるくらい魅力的でした。女声でも歌われる曲のようですがこれは男声で聴きたいですね。ハイテナーで聴くととても映える曲だと思います。

( 2014.04.26 藤井宏行 )


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