Wenn sich zwei Herzen scheiden Op.99-5 6 Gesänge |
ふたつの心が別れる時 6つの歌 |
Wenn sich zwei Herzen scheiden, Die sich dereinst geliebt, Das ist ein großes Leiden, Wie's größer keines gibt. Es klingt das Wort so traurig gar: Fahr' wohl,fahr' wohl auf immerdar! Wenn sich zwei Herzen scheiden, Die sich dereinst geliebt. Da ich zuerst empfunden, Daß Liebe brechen mag: Mir war's,als sei verschwunden Die Sonn' am hellen Tag. Im Ohre klang mir's wunderbar: Fahr' wohl,fahr' wohl auf immerdar! Da ich zuerst empfunden, Daß Liebe brechen mag. |
ふたつの心が別れる時は かつて互いに愛し合っていたその心が それは大きな苦しみだ これ以上辛いことは他にはない 言葉までもがとても悲しく響く さよなら さよなら 永遠に ふたつの心が別れる時は かつて互いに愛し合っていたその心が 私は初めて知った この愛が壊れるものだと 私にはそれはとても辛いこと 明るい日の太陽なのに 私の耳には不思議に語りかける さよなら さよなら 永遠に 私は初めて知った この愛が壊れるものだと |
ガイベルの詩ということですが、ドイツ民謡にいかにもありそうな内容で、民謡詩によく曲をつけたマーラーの歌曲で見かけたような感じのストーリーです。つらい別れを歌った詩ですけれども、メンデルスゾーンの付けたメロディーは楚々として美しく、ほのかな明るささえ感じさせて(最後だけちょっと暗く沈みます)透明なきらめきをたたえています。いかにもメンデルスゾーンらしい歌曲で魅力的なのですが、残念ながらめったに歌われることはありません。
( 2014.03.29 藤井宏行 )