Khotel by v edinoe slovo Dve pesen |
わたしは願う ほんの一言でも紡ぎたいと 2つの歌 |
Khotel by v edinoe slovo Ja slit’ moju grust’ i pechal’, I brosit’ to slovo na veter, Chtob veter unes ego vdal’. I pust’-by to slovo pechali Po vetru k tebe doneslos’, I pust’-by vsegda i povsjudu Ono tebe v serdtse lilos’. I esli b ustalye ochi Somknulis’ pod grezoj nochnoj, O,pust’-by to slovo pechali Zvuchalo vo sne nad toboj! |
わたしは願う ほんの一言でも紡ぎたいと わたしの嘆きと悲しみを伝える言葉を その言葉を風に向かって投げつけたいと 風がそれを運び去ってくれるように 風は君のところへ運ぶのだ、恋人よ その愛に満ちた言葉を 君はそれをどんな時でも聞くのだ 君はそれをどんなところでも聞くのだ そして君は夜のまどろみのときでも ほとんど目が閉じられなくなる わたしの姿が君につきまとうのだ 深い夢の中にまで |
作品番号のついていない2曲ですが、有名なハイネの詩につけられていることもあり、チャイコフスキーの歌曲の中では比較的聞かれる作品になっています。いずれもハイネの詩集「歌の本」より。第1曲目はロシア風のド演歌になっておりますが(好きな人には堪えられないメロディです)、チャイコフスキーのメロディストの本領が発揮されて、とりわけ春の爽やかさの描写が見事な第2曲目が素晴らしいです。あんまり幸せな詞ではないのですが、春の喜びにじんわりと幸せな気持ちになります。
( 2014.03.23 藤井宏行 )