Ce doux petit visage FP 99 |
あの愛らしい小さな顔 |
Rien que ce doux petit visage Rien que ce doux petit oiseau Sur la jetée lointaine où les enfants faiblissent A la sortie de l’hiver Quand les nuages commencent à brûler Comme toujours Quand l’air frais se colore Rien que cette jeunesse qui fuit devant la vie. |
何もないのだ あの愛らしい小さな顔の他には 何もいない あの可愛い小さな鳥の他には 子供たちが生気をなくしている あの遠くの波止場では 冬の終わりに 雲が燃え始め いつものように さわやかな大気が色づくときには 何もないのだ この若さの他には 人生を前にして逃げ出して行く |
エリュアールの詩集「自然な流れ」より。作曲は1934年です。難解なものの多いエリュアールの詩の中では比較的イメージが浮かびやすい詩ではないでしょうか。音楽もこの詩の優しさを見事に表現しています。美しいメロディの多いプーランク歌曲でも、これは指折りの美しいメロディだと思います。
( 2014.02.15 藤井宏行 )