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Une roulette couverte en tuiles   FP 86  
  Tel jour telle nuit
タイルに覆われたジプシー馬車  
     ある日ある夜 

詩: エリュアール (Paul Éluard,1895-1952) フランス
    Les yeux fertiles (1936)  Une roulette couverte en tuiles

曲: プーランク (Francis Poulenc,1899-1963) フランス   歌詞言語: フランス語


Une roulotte couverte en tuiles
Le cheval mort un enfant maître
Pensant le front bleu de haine
A deux seins s’abattant sur lui
Comme deux poings

Ce mélodrame nous arrache
La raison du cœur.

タイルに覆われたジプシー馬車
死んだ馬に 子供のあるじ
憎悪に額を青くして考える
自分に襲いかかるふたつの乳房を
まるでふたつの拳のような

このメロドラマは私たちから奪い去るのだ
心の正気を


詩を読んでのイメージは何とも陰惨でグロテスクなのですが(ふたつの乳房が拳のように襲いかかるのはマンガのようなイメージですけど)、プーランクのつけた音楽は静謐な、訥々と語りかける穏やかなものでした。マンガチックなふたつの拳のところだけほんのちょっと余韻が残りますが。
なかなかに面白い曲ではあります。

( 2014.01.25 藤井宏行 )


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