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Flôts,palmes et sables   L 25  
 
波・椰子・砂  
    

詩: ルノー (Armand Renaud,1836-1895) フランス
    Les Nuits Persanes  Loin des yeux du monde

曲: ドビュッシー (Claude Achille Debussy,1862-1918) フランス   歌詞言語: フランス語


  Loin des yeux du monde
  la mer est profonde,
  les palmiers sont hauts,
  les sables sont chauds.

  S'il te faut les endroits calmes
où tout chante et tout bénit,
viens au fond du bois des palmes,
avec moi,choisir un nid,
un nid où,morts pour la foule,
nous vivrons pour l'eau qui coule,
pour le ramier qui roucoule
à l'heure où le jour finit.
  Loin des yeux du monde...

  S'il te faut les endroits mornes
où le corps est châtié,
allons au désert sans bornes,
sous le ciel sans pitié;
t'ayant là,je serai forte.
Mourir! mourir! que m'importe
si je partage,étant morte,
ton sépulcre par moitié.
  Loin des yeux du monde...

  この世の目を遠く離れて
  海は深く
  椰子は高く
  砂は熱い

 あなたが静かな場所をお望みなら
そして歌と祝福のあふれる場所を
椰子の森の奥深くに行き
私と一緒に 住み家を見つけましょう
その住み家は 人々の喧騒から離れ
私たちは暮らすのです 水のせせらぎを
山鳩のささやきを聞きながら
一日が終わる頃には
  この世の目を遠く離れて...

 あなたが陰鬱な場所をお望みなら
肉体を苦しめるような場所を
果てしない砂漠に行きましょう
無慈悲な空の下にある
あなたと一緒なら 私は強くなれる
死ぬこと!死ぬこと!それが何でしょう
もしも分け合えるならば 死んだあとに
墓を半分ずつ
  この世の目を遠く離れて...


ドビュッシーの初期作品でもあまり取り上げられることは多くありませんが、アラビア風の半音階が異国情緒を醸し出して何とも不思議な味わいの佳曲です。ラヴェルではけっこうありそうなスタイルですけれども、ドビュッシーにはこういうのはかなり珍しいのではないでしょうか。高い声のソプラノで聴くと得も言われない雰囲気です。
これもデッセーのドビュッシー歌曲集で私は初めて聴くことができました。
詩人のアルマン・ルノーはサン・サーンスの傑作歌曲集「ペルシャのメロディー」で詩人として名前が見えます。こんなエキゾチシズムがお得意なのでしょうか。

( 2013.10.12 藤井宏行 )


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