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Le matelot qui tombe à l'eau   L 47  
 
海に落ちた水夫 L47  
    

詩: ブショール (Maurice Bouchor,1855-1929) フランス
    Les poëmes de l'amour et de la mer - La fleur des eaux 3 On entend un chant sur l'eau

曲: ドビュッシー (Claude Achille Debussy,1862-1918) フランス   歌詞言語: フランス語


On entend un chant sur l'eau
Dans la brune :
Ce doit être un matelot
Qui veut se jeter à l'eau
Pour la lune.

La lune eclaire le flot
Qui sanglote,
Le matelot tombe à l'eau...
On entend traîner sur l'eau
Quelques notes.


水の上から歌が聞こえてくる
暗がりの中から
あれは船乗りに違いない
思い切って水に飛び込んだのだ
月を求めて

月は波を照らしている
すすり泣く波を
船乗りは船の外に落ちる...
水に漂うのは
いくつかの調べ


ショーソンが好んでメロディをつけていた詩人ブショールの詩につけた作品、ドビュッシーでは珍しいですがけっこう味わい深い歌となりました。短い詩はショーソンの著名な歌曲集のタイトルともなった詩集「愛と海の詩」より。これは海を描き出した詩ですね。こういう情景を愛したドビュッシーにはぴったりのテーマでしょう。非常に淡々と幻想的なメロディをつけております。
この曲、タイトルがブショールの原題である「悲しい歌 Chanson triste」となっているものもあります。ドビュッシーのメロディーが流麗に流れる爽やかな舟歌といった趣きなので、このタイトルは私はそぐわないように思います。この曲を初めて録音したデッセーの盤の表記にタイトルの方は従うことにしました。

( 2013.09.22 藤井宏行 )


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