Oh might those sighes and teares return againe Op.35-3 The Holy Sonnets of John Donne |
おお あのため息と涙がもう一度戻ってくれたなら ジョン・ダンの宗教的なソネット |
Oh might those sighes and teares return againe Into my breast and eyes,which I have spent, That I might in this holy discontent Mourne with some fruit,as I have mourn'd in vaine; In mine Idolatry what show'rs of rain Mine eyes did waste? What griefs my heart did rent? That sufferance was my sinne; now I repent 'Cause I did suffer,I must suffer paine. Th'hydroptique drunkard,and night scouting thief, The itchy lecher and self-tickling proud Have the remembrance of past joyes,for relief Of coming ills. To poore me is allow'd No ease; for long,yet vehement griefe hath been Th'effect and cause,the punishment and sinne. |
おお あのため息と涙がもう一度戻ってくれたなら この胸や目の中に 私が使い果たしてしまったものが 私がこの聖なる悲しみの中で いくばくかの果実と共に嘆くことができななら ずっと長く嘆いてきたように 私の偶像崇拝の中で どれほどの雨のシャワーが 私の目を濡らしてきたことか? どれほどの悲しみが私の心をさいなんできたことか? あの苦しみは私の罪であった 私は今 悔いている なぜなら苦しんできたことで 私は痛みに苦しまねばならぬのだ 渇いた酔っ払いや 夜漁りの盗賊 むずがる好色漢や 己をくすぐる高慢な者は 過去の喜びの思い出を持っているのだ 慰めとなる思い出を やがて来るであろう災いのための だが哀れな私には許されないのだ いかなる安らぎも なぜなら長く激しい悲しみがずっと 結果と原因であり続け 罰と罪であり続けたのだから |
3曲目はなんともやりきれない悲しい詩、最後はちょっと理屈が過ぎて意味がうまく取れませんでしたが、何となく言わんとすることは分かります。音楽もしみじみと述懐するような静かなものです。原詩集では3番目の詩です。
( 2013.02.03 藤井宏行 )