Du sendest mir einen Liebesblick Gurrelieder Teil 1 |
あなたは私に愛のまなざしを送り グレの歌 第1部 |
Du sendest mir einen Liebesblick Und senkst das Auge, Doch der Blick presst deine Hand in meine, Und der Druck erstirbt; Aber als liebeweckenden Kuss Legst du meinen Händedruck mir auf die Lippen. Und du kannst noch seufzen um des Todes willen, Wenn ein Blick auflodern kann Wie ein flammender Kuss? Die leuchtenden Sterne am Himmel droben Bleichen wohl,wenn's graut, Doch lodern sie neu jede Mitternachtszeit In ewiger Pracht.-- So kurz ist der Tod, Wie ruhiger Schlummer Von Dämm'rung zu Dämm'rung. Und wenn du erwachst: Bei dir auf dem Lager In neuer Schönheit Siehst du strahlen Die junge Braut. So lass uns die goldene Schale leeren Ihm,dem mächtig verschönenden Tod: Denn wir gehn zu Grab Wie ein Lächeln,ersterbend Im seligen Kuss! |
あなたは私に愛のまなざしを送り そして目を伏せます けれどそのまなざしが押し付けるのです あなたの手を私の手に 握手は死にます けれど愛を目覚めさせるくちづけとして あなたは置くのです 私の手の感触を私のくちびるの上に そしてあなたはまだ 溜息を死のためにおつきになることができますか もしもまなざしが燃え立つことができるなら 燃え立つくちづけのように? あの天に輝く星たちも すっかり霞みます 夜が明ければ けれど星たちも新たに燃えるのです 真夜中になれば 永遠の華やぎの中で- 死は短いのです まるで安らかな眠りのように 黄昏から暁までの間の そしてあなたが目覚めたとき あなたのそばの寝床の上 新たな美しさの中で あなたは見るでしょう 若い花嫁を そして私たちは金の 杯を空にしましょう 力強く美しい死のために なぜなら私たちも墓に向かうのです 微笑みながら死んで 幸せなくちづけの中で! |
王の不安に答えてトーヴェが歌います。死ぬことこそが愛の成就なのだと。古今東西の愛の物語で語り尽くされたことですが、シェーンベルクも力一杯音楽でその物語を紡ぎ出しています。ここまでやるかという愛の陶酔はワーグナーも顔負けの激しさで聴いていても思わず赤面してしまいますが、生演奏でオーケストラの濃密な響きの中、こんな歌の盛り上がりを聴かされたら堪らないのでしょうなあ。ロマンティック時代のシェーンベルクの音楽の白眉ではないかと私は思います。
( 2012.11.17 藤井宏行 )