Caprice L 5 |
気まぐれ |
Quand je baise,pâle de fièvre, Ta lèvre où court une chanson, Tu détournes les yeux,ta lèvre Reste froide comme un glaçon, Et,me repoussant de tes bras, Tu dis que je ne t'aime pas. Mais si je dis: Ce long martyre M'a brisé,je romps mon lien! Tu réponds avec un sourire: Viens à mes pieds! tu le sais bien, Ma chère âme,que c'est ton sort De m'adorer jusqu'à la mort. |
くちづけのときに 熱で蒼ざめて あなたの唇は短い歌を歌い あなたはそらす その目を その唇を 氷のように冷たく そして私を押しのける あなたのその腕で あなたは言う 私はあなたを愛していないと だけどもし私が言えば、長い苦難が 私を打ちのめした 私は自分の絆を壊してしまったの!と あなたは笑顔で答えるでしょう: ぼくの足元においで!わかるだろう ぼくの愛する魂 それが君の運命なんだ 死ぬまでぼくを愛して と |
私の訳のつたなさでしょうか。あまり面白味を感じない他愛ない詩に、まだ若いドビュッシーが一生懸命メロディをつけたという風情です。こういう飄々とした音楽はドビュッシーには珍しいので、それだけでも価値はあるかも知れません。あまり取り上げられる曲ではないのですけれども。
( 2012.11.10 藤井宏行 )