TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ


Souhait   L 11  
 
願い  
    

詩: テオドール・ド・バンヴィル (Théodore Faullain de Banville,1823-1891) フランス
    Les Stalactites  Oh! quand la mort

曲: ドビュッシー (Claude Achille Debussy,1862-1918) フランス   歌詞言語: フランス語


Oh! quand la Mort,que rien ne saurait apaiser,
Nous prendra tous les deux dans un dernier baiser
Et jettera sur nous le manteau de ses ailes,
Puissions-nous reposer sous deux pierres jumelles!
Puissent les fleurs de rose aux parfums embaumés
Sortir de nos deux corps qui se sont tant aimés,
Et nos âmes fleurir ensemble,et sur nos tombes
Se regarder longtemps d’amoureuses colombes!

おお、誰も和らげることのできない死を
私たちがすっかり受け取るとき この最後のくちづけの中で
そして死のマントが私たちの上を覆うときに
私たちは安らげますように 二組の墓石の下に!
バラの花の良い香りが発せられますように
とても愛し合った私たちの体から
それから私たちの魂も一緒に花咲き 私たちの墓の上には
愛し合う鳩たちがずっと見られますように!


ドビュッシーが影響を受けたというワーグナーのトリスタンとイゾルデを連想させる内容の歌詞ですが、ドビュッシーの音楽は半音階進行を垣間見せつつもずっとロマンティック、夢見るような美しさでこの愛の陶酔を歌います。ワーグナーとは別の意味で中毒になりそうな味わいです。中間部のピアノとの掛け合いでの盛り上がりはとりわけ見事。

( 2012.11.09 藤井宏行 )


TOPページへ  更新情報へ  作曲者一覧へ