O,wenn des Mondes Strahlen leise gleiten Gurrelieder Teil 1 |
おお 月の光が静かに滑り降りてきて グレの歌 第1部 |
O,wenn des Mondes Strahlen leise gleiten, Und Friede sich und Ruh durchs All verbreiten, Nicht Wasser dünkt mich dann des Meeres Raum, Und jener Wald scheint nicht Gebüsch und Baum. Das sind nicht Wolken,die den Himmel schmücken, Und Tal und Hügel nicht der Erde Rücken, Und Form und Farbenspiel,nur eitle Schäume, Und alles Abglanz nur der Gottesträume. |
おお 月の光が静かに滑り降りてきて 平和と安らぎがすべてに広がるとき 水のようには私に思えません この湖の広がりも あの森も見えないのです 茂みや木のようには 雲ではありません 空を飾っているのは そして谷間や丘も大地の起伏ではないのです 形や色の戯れも ただのはかない泡 そしてすべての輝きも 神様の見る夢 |
もの静かな王の歌に引き続いては、こちらも穏やかな表情を見せる乙女トーヴェの歌。寂しげな夕暮れに少々センチメンタルになっているのでしょうか。歌に絡みつく独奏ヴァイオリンと管楽器が非常にいい味わいを出しています。歌が終わると切れ目なく次の激しいヴァルデマル王の歌に繋がるため、伴奏は急加速して盛り上がります。ここでもMeerをトーヴェの待つお城から見えるグレの湖であろうということで湖と訳しました。
( 2012.10.28 藤井宏行 )