Die Spinnerin Op.107-4 Sechs Gesänge |
糸を紡ぐ女 6つの歌 |
Auf dem Dorf in den Spinnstuben Sind lustig die Mädchen. Hat jedes seinen Herzbuben, Wie flink geht das Rädchen! Spinnt jedes am Brautschatz, Daß der Liebste sich freut. Nicht lange,so gibt es Ein Hochzeitsgeläut! Kein' Seel',die mir gut ist, Kommt mit mir zu plaudern; Gar schwül mir zu Mut ist, Und die Hände zaudern. Und die Tränen mir rinnen Leis übers Gesicht. Wofür soll ich spinnen, Ich weiß es ja nicht! |
村の糸紡ぎの部屋の中 楽しそうに娘たちが歌っている みんな自分の恋人の男の子がいるの 何て速いんでしょう 糸車が回るのは! めいめい紡いでる 嫁入りの衣装を 自分の恋人を喜ばせようと そんなに遠い先でなく 鳴ることでしょう ウエディングベルが! 誰もいないの、私に優しくしてくれる人 語りかけてくれる人は 心は重くなっていくばかり 紡ぐ手も滞りがち 涙が流れ落ちる 静かに顔の上を 何のために私 糸を紡いでるの? 私にはわからない! |
こちらもブラームスが晩年につけた曲(Op.107-5)の方が有名で、このシューマンのものはほとんど顧みられることはありませんが、この曲に関してはシューマンの曲に鬼気迫るものがあってかなり印象深いです。紡ぎ車の回る音を描写したピアノの伴奏が胸に突き刺さってくるような虚無感にあふれ、この孤独な女性の苦しみを一層掻き立てているかのようです。
( 2012.07.07 藤井宏行 )