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Zueignung   Op.10-1 TrV 141  
  Acht Gedichte aus “Letzte Blätter”
献呈  
     「最後の葉」からの8つの詩

詩: ギルム (Hermann von Gilm zu Rosenegg,1812-1864) オーストリア
    Letzte Blätter  Habe dank

曲: シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Ja,du weißt es,teure Seele,
Daß ich fern von dir mich quäle,
Liebe macht die Herzen krank,
Habe Dank.

Einst hielt ich,der Freiheit Zecher,
Hoch den Amethysten-Becher,
Und du segnetest den Trank,
Habe Dank.

Und beschworst darin die Bösen,
Bis ich,was ich nie gewesen,
Heilig,heilig an's Herz dir sank,
Habe Dank ! 
君は知ってるよね、僕の愛しい人よ。
僕が君から遠く離れて苦しんでるのを。
愛は人の心を痛めるんだね。
(それを教えてくれた)君に感謝したい、ありがとう。

かつて僕は自由を満喫していて、
紫水晶の杯を高くかかげていた時、
その杯に君は祝福をしてくれたね。
その君に感謝したい、ありがとう。

そしてその汚れていた僕は、
今までと変わって、
清らかになって君の胸に顔を沈めるんだ。
本当にありがとう!

恋人への想いと感謝を捧げたこのギルムの詩。なかなか素直な初々しさがあって微笑ましい。
今回かなり大胆に訳してみました。とにかくこの恋してる彼、彼女?の感謝したい気持ちを出してみたかったのです。

感謝の歌だけにその溢れんばかりの感情が欲しい曲。
かつてジェシー・ノーマンが初来日したおりにリサイタルでアンコールで歌ったこの曲の歌唱は今でも忘れられない。あの豊満な歌声で嬉々として歌っている姿はこの曲に相応しい。
他には意外なところでハンス・ホッター(ワルター・クリーン:ピアノ、32DC1032)。無骨な男が彼女へのスナオな心を打ち明けている風情でなかなかいい。
最近の収穫はマーガレット・プライス(ヴォルフガング・サヴァリッシュ:ピアノ、EMI7243 5 72569 2 6)。
清々しく、とっても爽やかで心が洗われる。

余談:私はこの曲がとにかく好きでときどき実家のピアノでこの「感動的な」伴奏を弾きながら悦に浸ってます。一度ヴァイオリンやってる友達が
旋律を弾いて合わせたことがありましたがなかなか乙なものでした。

( 1998.08.10 丸田和彦 )


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