An den Mond Op.57-3 D 193 |
月に |
Geuß,lieber Mond,geuß deine Silberflimmer Durch dieses Buchengrün, Wo Phantasien und Traumgestalten immer Vor mir vorüberfliehn! Enthülle dich,daß ich die Stätte finde, Wo oft mein Mädchen saß, Und oft,im Wehn des Buchbaums und der Linde, Der goldnen Stadt vergaß! Enthülle dich,daß ich des Strauchs mich freue, Der Kühlung ihr gerauscht, Und einen Kranz auf jeden Anger streue, Wo sie den Bach belauscht! Dann,lieber Mond,dann nimm den Schleier wieder, Und traur' um deinen Freund, Und weine durch den Wolkenflor hernieder, Wie dein Verlaßner weint! |
注げ 愛しの月よ お前の銀のきらめきを注げ このブナの緑越しに ここでは幻影や夢の形も常に 私の前を通り過ぎる 姿を現して 私にあの場所を見つけられるようにしてくれ 私の乙女がすわっていて ブナやリンデのそよぎの中でしばしば あの黄金の街を忘れていた場所を 姿を現して 私にこの茂みを楽しませてくれ 涼しい風を彼女にそよぎかけた茂みを そしてあの草原の上に花輪を振りまいておくれ 彼女が小川に耳を傾けていた草原に それから 愛しの月よ ヴェールをまた被って お前の友のことを悼んでおくれ そして雲の合間から涙を降らせておくれ お前に見捨てられた者がこうして泣いているように! |
同じ詩人で同じタイトルの別の詩による歌曲がD.468にあります。
( 2012.04.14 藤井宏行 )