An Sie Op.43-1 TrV 196 Drei Gesänge älterer deutscher Dichter |
彼女に 3つの古いドイツの歌 |
Zeit,Verkündigerin der besten Freuden, Nahe selige Zeit,dich in der Ferne Auszuforschen,vergoß ich Trübender Tränen zuviel'. Und doch kommst du! O,dich,ja,Engel senden, Engel senden dich mir,die Menschen waren, Gleich mir liebten,nun lieben, Wie ein Unsterblicher liebt. Auf den Flügeln der Ruh,in Morgenlüften, Hell vom Taue des Tags,der höher lächelt, Mit dem ewigen Frühling Kommst du den Himmel herab. Denn sie fühlet sich ganz und gießt Entzückung In dem Herzen empor die volle Seele, Wenn sie,daß sie geliebt wird, Trunken von Liebe sich's denkt! |
時よ 最高の喜びを告げる女神よ 身近なる至福の時よ 遠くにある御身を 探し求めんと われは流したのだ 悲しみの涙を あまりに多く だが御身は来たのだ!おお 御身は そう 天使が寄こしてくれたのだ 天使たちが御身をわが許に かつて人間であって 私と同じように愛していたが 今の愛し方は 不滅なる者が愛するように愛す天使たちが 安らぎの翼に乗って 朝のそよ風の中を ほほ笑みかける昼間の露の明るさで 永遠の春と共に 御身は天を下ってくるのだ なぜなら自らのすべてを感じ取り 喜びを注ぎ込むのだから その心の中に 満ち足りた魂は 愛されていると 愛に酔いしれて魂が思った時に |
この「彼女」というのは時の女神のことでしょう。そういうつもりで訳してみました。この詩にはシューベルトが曲をつけたものもあり、そちらの方が良く知られているようです。作品43の3曲はそんな感じで、シュトラウスの時代よりは百年以上昔の詩人たちの詩につけた曲が並びます。
( 2012.03.23 藤井宏行 )