Perché,allo spuntar del giorno Tre Liriche di Tagore |
どうして 夜明けに 3つのタゴールの詩 |
Perché,allo spuntar del giorno Venne il giovine errabondo alla mia porta? Ogni volta che entro e esco gli passo daccanto E i miei occhi lo fissano in volto... Non so se devo parlargli o tacere... Oh! Perché venne alla mia porta? Le notti nuvolose di luglio sono oscure... Il cielo d'autunno è soavemente azzurro I giorni primaverili son turbati dai venti del sud... Egli canta le sue canzoni Con nuove melodie ogni volta. Io lascio di lavorare E i miei occhi s'empiono di lacrime. Oh! Perché venne alla mia porta? Perché? |
どうして 夜明けに あの若者はさまよい来たのか 私の戸口に? いつでも私は出入りするたびに彼のそばを通る 私の目は彼の顔を見てしまうのだ 私には分からない 彼に話しかけるべきか黙っているべきか おお! どうして私の戸口にやってきたのか? 曇った7月の夜は暗い 秋の空は爽やかな青だ 春の日は南の風で乱される 彼が自分の歌を歌う 毎回新しい節回しで 私は仕事を止めて 私の目には涙があふれるのだ おお! どうして私の戸口にやってきたのか? どうして? |
タゴールの詩集「The Gardener(園丁)」よりの詩につけた歌曲集「3つのタゴールの詩」は1928年発表。1913年にタゴールがノーベル文学賞を取った直後くらいに集中してあったヨーロッパ中のタゴール歌曲ブームからするとかなり遅れての参入になりますが、アルファーノはこのあとも次々と晩年に至るまでこの大詩人の詩による歌曲を書き続けており、相当のこだわりを持っていたことが分かります。
アルファーノの音楽がイタリアの歌の中でも内省的で、またドビュッシーのような近代的な響きを重視した作りになっておりますことから、タゴールのこんな詩との相性は抜群に良いように聴いていて思います。
この曲は非常にゆっくりと、一言一言を噛みしめるように歌われていきます。詩集「The Gardener(園丁)」の21番目の詩です。
( 2011.11.06 藤井宏行 )