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Melodija   Op.3  
 
メロディ  
    

詩: ラズマジェ (Aleksandr Solomonovich Razmadze,1845-1896) ロシア
      

曲: ルビンシュテイン (Anton Grigoryevich Rubinstein,1829-1894) ロシア   歌詞言語: ロシア語


Tikhaja noch’; iz-za chashchi vetvej
slyshitsja divnoj pesni zvuk,
pesnju poet pro ljubov’ solovej,
polnuju sladkikh muk.

Zvezdy nedvizhnye v nebe gorjat,
svet svoj volshebnyj l’et luna;
noch’ prolila v nas ljubvi sladkij jad,
negi i strasti polna.

Milaja,krepche ko mne ty pril’ni,
nezhnoj rukoj gorjacho obnimi!
O! chto za mig... ja tvoj navsegda...
Mne ne zabyt’ tekh minut nikogda!

Gody proshli,i odin ja s soboj.
Snova na vse l’et svet svoj luna.
Obrazy proshlogo vnov’ predo mnoj,
no net tebja,net so mnoj,
i ja odin brozhu,i zhizn’ moja
lish’ muk odnikh polna...

静かな夜に、木々の間から
不思議な歌が聞こえる
ナイチンゲールが恋の歌を歌っているのだ
甘く切ない歌を

星は空に輝き
月の光も映える
夜は私達に甘い陶酔の毒を注ぎかけた
熱情でいっぱいの毒を

恋人よ、身を寄り添わせて、
優しい腕で抱いて!
おお、この瞬間から、私は永遠にあなたのもの、
このひとときを私は忘れない

時は過ぎ、私はひとり
今も月の光はふり注ぎ
あなたの幻影も残ってはいるが
あなたはもういない。私の前にはいない
私はひとりさすらう
苦しみに満ちた、私の人生を


ピアノ曲に編曲された「へ調のメロディ」としてルビンシュタインの作品の中では恐らく最も有名なものだと思います。あまりロシア臭くない典雅なメロディは、さすが西欧派の巨頭(反国民楽派)ルビンシュタインだけのことはあるなあと思ったりもするのですが、皆様どうお感じでしょうか。
これが歌曲だというのは、ギャヴロフの歌う古い方のロシア歌曲集(Decca)で聴いて初めて知ったのですが、歌が付くとなかなか味のある(彼の叙情的な美声もピッタリ)良い曲です。他に録音があるのかどうかは知りませんが、もっと歌われてもいいのになあという良い曲です。ルビンシュタインの他の歌曲も聴いてみたいのですが、果たして出ているものなのでしょうか。
(ロシア歌曲はちょっとマイナーになるとまず録音がない...)

( 2000.04.23 藤井宏行 )


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