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La cigale   Op.13-4  
  Quatre melodies
セミ  
     4つの歌

詩: ルコント・ド=リル (Charles-Marie-René Leconte de Lisle,1818-1894) フランス
    Poèmes antiques - Odes anacréontiques  La cigale

曲: ショーソン (Amédée-Ernest Chausson,1855-1899) フランス   歌詞言語: フランス語


Ô Cigale,née avec les beaux jours,
Sur les verts rameaux dès l'aube posée,
Contente de boire un peu de rosée,
Et telle qu'un roi,tu chantes toujours.

Innocente à tous,paisible et sans ruses,
Le gai laboureur,du chêne abrité,
T'écoute de loin annoncer l'Été
Apollôn t'honore autant que les Muses,
Et Zeus ta donné l'Immortalité!

Salut,sage enfant de la Terre antique,
Dont le chant invite à clore les yeux,
Et qui,sous l'ardeur du soleil Attique,
N'ayant chair ni sang,vis semblable aux Dieux.


おおセミよ、晴れた日に生まれしものよ
緑の枝の上に夜明けが降りてきたときに
ほんのわずかな露を飲むことに満足して
まるで王様のように、お前はいつも歌っている

誰に対しても無邪気で、平和を愛し策を弄せず
陽気な農夫が、カシの木陰で休むときにも
遠くから夏を告げるお前の声を聞く
アポロもお前を讃えた ミューズたちがしたように
そしてゼウスはお前に不死を授けるのだ!!

ようこそ、いにしえの大地よりの賢き子よ
その声で人の目を閉ざす者よ
そしてギリシャの太陽の暖かさのもと
血も肉もなく、神々のごとく生きる者よ


ヨーロッパにおいて興味深いのは、このセミに関する歌がドイツ以北には私の知る限り全くないのに対し、フランス歌曲においてはいくつも見られることです。やはり南欧圏を持っているフランスは違うなあ、と感心することしきりですが、あまり南欧っぽくないショーソンにこのセミを題材とした歌曲があるというのはかなり意外です。聴いてみると音楽はいつものショーソンのほの暗いメロディなので、日本のやかましいセミの集団のイメージからするとかなり違和感はあります。もっともルコント・ド・リルの詩もかなり哲学的なので、これはこれでよくできた歌曲というのもありそうです。

( 2011.08.09 藤井宏行 )


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