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Es leuchtet meine Liebe   Op.127-3  
  Fünf Lieder und Gesänge
ぼくの恋は輝いている  
     5つのリートと歌

詩: ハイネ (Heinrich Heine,1797-1856) ドイツ
    Buch der Lieder - Lyrisches Intermezzo(歌の本-抒情小曲集 1827) 46 Es leuchtet meine Liebe

曲: シューマン,ロベルト (Robert Alexander Schumann,1810-1856) ドイツ   歌詞言語: ドイツ語


Es leuchtet meine Liebe,
In ihrer dunkeln Pracht,
Wie'n Märchen traurig und trübe,
Erzählt in der Sommernacht.

“Im Zaubergarten wallen
Zwei Buhlen,stumm und allein;
Es singen die Nachtigallen,
Es flimmert der Mondenschein.

“Die Jungfrau steht still wie ein Bildnis,
Der Ritter vor ihr kniet.
Da kommt der Riese der Wildnis,
Die bange Jungfrau flieht.

“Der Ritter sinkt blutend zur Erde,
Es stolpert der Riese nach Haus -”
Wenn ich begraben werde,
Dann ist das Märchen aus.

ぼくの恋は輝いている、
暗い華やかさで
まるで悲しく暗いメルヘンだ
夏の夜に語られる

「魔法の庭園をそぞろ歩く
 二人の恋人たちが 黙ってふたりきりで
 ナイチンゲールは歌い、
 月の光はまたたいている。」

 乙女は肖像画のようにじっと動かず
 騎士が彼女の前にひざまずいている
 そこへ荒野の巨人がやってきて
 驚いた乙女は逃げて行く。

 騎士は血を流して地面に倒れ
 巨人はよろけながら家に帰る。」
ぼくが葬られるときがくれば、
このメルヘンは終わるのだ


この曲も歌曲集「詩人の恋」に入れるために書かれましたが最終的に省かれています(ハイネの詩集では46番目の詩)。歌曲集で省かれる前の位置は15曲目、前に2曲削除された曲があるために2つ後ろにずれて14曲目になっている「光輝く夏の朝」の次の曲でした。幻想的な情景は夢の中で起こった出来事でしょうか。激しいピアノの前奏を受けて力強く歌われる歌が始まりますが、段々力は失われて行き、最後はピアノの伴奏も穏やかになって曲を閉じて行きます。この次の曲「ぼくの馬車はゆっくりと転がってゆく」も省略されて作品142に収められました。

( 2011.06.04 藤井宏行 )


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